{"issue_id":"122114183X00620260624","house":"参議院","meeting":"憲法審査会","issue":"第6号","date":"2026-06-24","session":221,"speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624","speeches":[{"speech_id":"122114183X00620260624_001","order":1,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/1","speech_text":"○会長（長浜博行君）　ただいまから憲法審査会を開会いたします。\r\n　日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。\r\n　本日は、憲法に対する考え方についてのうち、緊急集会を中心とした緊急事態対応について各会派の意見表明を各十分以内で行います。\r\n　発言時間につきましては、経過状況をメモで通知をし、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。\r\n　なお、御発言は着席のままで、また、氏名標はお立ていただかなくて結構でございます。\r\n　それでは、意見を順次お述べいただきたいと存じます。\r\n　中西祐介君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_002","order":2,"speaker":"中西祐介","speaker_position":"","speaker_group":"自由民主党・無所属の会","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/2","speech_text":"○中西祐介君　自由民主党の中西祐介です。\r\n　会派を代表して発言をさせていただきます。\r\n　いかなる事態にあっても国民の命と平和な暮らし、そして財産を守り抜く、これこそが国の究極の使命であるというふうに考えています。この国家観の下、我が党は、平成三十年にまとめた憲法改正に向けた条文イメージ、たたき台素案というものを、四項目の一つとして緊急事態対応を掲げたところであります。そこでは、我が国がどのような状況に陥っても国家の機能を維持すること、その際、立憲民主主義国家としてできる限り国民主権原理を働かせるべきであることを理念として示したところであります。\r\n　我が会派は、これらの理念の下、現行憲法における唯一の緊急事態対応であり、衆議院議員不在時の国会の代替機能として極めて重要な権能である憲法五十四条二項、そして三項の参議院の緊急集会の活用とともに、憲法改正による国会議員の任期延長による二院制国会の維持という多層的なセーフティーネットの必要性を主張してまいったところです。\r\n　まず、参議院の緊急集会について申し上げます。\r\n　衆議院解散後の緊急事態には、現行憲法に規定される唯一の緊急事態措置である参議院の緊急集会が、総選挙が実施され、衆議院が再構成されるまでの間、暫定的に国会全体の機能を担う必要があると考えます。\r\n　そこで、参議院の緊急集会をめぐる三つの論点について、私どもの考えを申し上げます。\r\n　一つ目である活動期間ですが、憲法五十四条一項の、衆議院解散から四十日以内に総選挙を行い、選挙の日から三十日以内に国会を召集するという規定を根拠に、緊急集会の活動を七十日以内に制限すべきだとする意見がございます。\r\n　これに対して、我が会派は、緊急事態は千差万別の状態であり、画一的に制限すべきではなく、七十日間に厳格に限定されるものではなく、四十日や三十日という日数は、平時の通常の解散を想定した言わば訓示規定であると解釈しています。したがって、緊急事態の際に緊急集会の活動を制限する根拠にはなり得ず、また緊急事態で日数を過ぎたとしても有効であり、事態に応じて柔軟に対応できるようにすべきであると考えています。\r\n　二つ目は、緊急集会が代行できる権限の範囲ですが、緊急性の要件を満たす限り、基本的には国会の権能の及ぶ全てに及ぶとの見解を取っています。権限の範囲を厳格に縛ると、参議院の緊急集会以外に国会全体の権能を、機能を担う手段がない場合に、現行憲法では対応が困難となりかねません。\r\n　三つ目は、衆議院議員の任期満了時への参議院の緊急集会の適用です。この点について、我が会派は、解散か任期満了かを問わず、衆議院議員が不在となるという点においては相違はなく、適用できると考えています。しかし、例えば、任期満了日に総選挙の投開票日が設定され、その当日に大規模自然災害等が発生して、選挙も任期の延長もできなくなるという究極のレアケースに備え、任期満了時の適用も憲法に規定すべきと主張をしております。\r\n　ここまで参議院の緊急集会について申し上げてまいりましたが、国家機能の維持のためには、立憲民主主義国家としてできる限り国民主権原理を働かせるべきであるとの理念に基づいて、国会議員の任期延長により二院制国会を維持することも極めて重要でございます。\r\n　そこで、権力濫用を防止するための厳格な要件を設けた上で、選挙を延期し、憲法が定める国会議員の任期を延長して二院制の国会を維持できるようにするための憲法改正が必要であるというふうに強く考えています。\r\n　なお、大規模災害等による選挙実施困難時の議員任期延長については、選挙を経ない議員に対して国民代表の民主的正統性に疑念を生じさせるとの意見があり、また、全国一律の選挙ではなく、国会の定足数の充足が見込める状態の選挙であってもやむなしとの考え方もあります。\r\n　しかし、その一方、選挙困難事態の中で自分たちの地域から代表を国政に送り出せないことからくる当該選挙区の国民の疎外感というものは極めて大きいことが予想され、これを無視することは、合区選挙区同様に議会制民主主義を毀損しかねないとの危惧があると強く申し上げたいと思っています。\r\n　次に、緊急政令と緊急財政処分の創設について申し上げます。\r\n　もちろん、我が会派は、立法府の責任として、参議院の緊急集会や議員任期の延長などで国会機能を維持できるよう全力を尽くすべきと考えますが、国会議員の任期延長や参議院の緊急集会の開会によって国会を機能させようとしても、それが不可能な万々が一の事態に備え、まさに緊急事態条項の最後のとりでとして、法律や予算に代わる内閣の緊急政令や緊急財政処分の制度を憲法上に規定すべきと考えます。\r\n　仮に非常時の措置を空白状態のまま放置すれば、古代ローマ法に由来する法格言でございますが、必要は法を破るという理由で行政府が権力を濫用するリスクが含まれていることも指摘しなければなりません。\r\n　このような事態に陥ることを防ぐには、あらかじめ憲法に要件を規定するとともに、事後チェックとして速やかに国会の承認を求めるということで、民主的統制の下に置き、権力の濫用を抑え、緊急政令の発動のプロセスというものを明文化すべきであるというふうに考えています。\r\n　以上、我が会派の意見として述べさせていただきました。\r\n　最後に、ここまで、参考人質疑も含めて緊急事態対応をめぐる参議院憲法審査会での議論について、私の受け止めを述べさせていただきたいと思います。\r\n　まず、緊急事態対応の必要性についてであります。\r\n　我が会派以外からも、いかなる緊急事態にあったとしても、例えば維新の柴田委員からは、国会の機能や二院制の大原則を維持し、国会議員の不在となる事態を回避するための憲法改正が必要である、あるいは国民の山田委員からは、平時だけではなくて緊急事態を想定し、国民の生命と財産を守るために、政治の空白と国会機能の停止を避けるためには憲法を改正すべきという御主張がなされており、これらは大いに共感するところであります。\r\n　また、参政党の安達委員からは、選挙を経ずに議員任期が延長され、内閣が緊急政令などで法律や予算を代行できるようになれば、国会議員は地位が保障され、内閣は国会での説明を免れるというモラルハザードを引き起こすなどの否定的な見方の御意見も頂戴したところです。この点については、我が会派も、緊急事態条項については、民主的統制の下に置いて権力の濫用を抑えることは不可欠であるというふうに先ほども申し上げて、考えているところでもございますので、議論をこれから更に深めていくことで、一定の共通項も見出せるものではないかなというふうに受け止めています。\r\n　参議院の重要な権能である緊急集会については、維新の片山委員また柴田委員などから、活動期間や制限について、制限的に考えるお立場や、それに対しては限界があると考えるお立場の御発言も参政党の安達委員からあったりいたしました。また、あるいは国民の山田委員からは、憲法改正による国会機能の崩壊を防ぐための衆議院の任期延長の整備とともに、参議院の緊急集会の即応能力を重視して、その機能強化のための国会法の、国会法等の法整備をすべきであるというふうな主張の発言もあった、お立場もございました。\r\n　いずれも解釈としては成り立ち得るというふうに考えていますし、参議院の緊急集会と並行して、憲法改正による国会議員の任期延長による二院制国会の維持についての議論を進めていくことは必要性があるということを考えているところでございます。特に、緊急事態対応時に機能できるよう国会法等の整備を検討すべきではないかという主張については、参議院の緊急集会の活用を含む多層的なセーフティーネットの構築に資する極めて示唆に富んだものであるというふうな受け止めをさせていただいています。\r\n　以上、我が会派からの意見表明にしたいと思いますが、いかなる事態にあっても国民の命と平和な暮らし、そして財産を守り抜く、そしてもう一つは、このために憲法はどうあるべきかという点について引き続き各会派の皆様と議論を深めさせていただいて、参議院の自民党会派としての立場の意思表明とさせていただきたいというふうに思います。\r\n　以上です。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_003","order":3,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/3","speech_text":"○会長（長浜博行君）　小西洋之君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_004","order":4,"speaker":"小西洋之","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/4","speech_text":"○小西洋之君　立憲民主・無所属の小西洋之です。\r\n　会派を代表して、緊急集会を中心とする緊急事態対応について意見を述べます。\r\n　緊急集会の趣旨、権能、権限などの認識と、世界に誇るべき緊急事態条項としての積極的評価、七十三条六号の罰則付委任立法などとともに、憲法には体系的かつ十全な緊急事態法制が整備されていることについては、令和五年六月七日の杉尾筆頭幹事の意見を始めとするこの間の累次の会派意見のとおりであり、本日はそれに付言する形で意見をいたします。\r\n　六月三日の参議院法制局長への質疑では、緊急集会が戦前の権力濫用の反省を基につくられた制度であること、憲法上、緊急集会の開催期間の制限根拠は国に緊急の必要があるときに限られること、衆議院、参議院、内閣の抑制、均衡と、平時への高い復元力を備えたものであり、その制定経緯は緊急集会の制度的な必要性などの立法事実を考える上で重要なものであることが確認できたと考えます。\r\n　また、六月十日の長谷部、只野参考人からは、五十四条一項の四十、三十日の規定は、政権の居座り排除の規定であり、緊急集会の機能の時間的な限定を狙いとしているものではないこと、衆議院が不在時の国会機能の代行は緊急集会の活用で十分に対処可能であって、任期延長改憲は不要であることが示されました。そして、緊急集会が有する平時への復元力の重要性が繰り返し強調される一方で、任期延長の異常性、異様性とともに、その濫用の危険性について強い警鐘を鳴らしていただいたところです。\r\n　なお、令和五年常会での陳述に重ねて、二度にわたり、五十四条一項の日数規定の本来の趣旨と、それに基づき緊急集会が七十日を超えて開催可能と述べられた長谷部先生が、五十四条一項、二項の連関構造説に基づく七十日間限定説及び緊急事態の法理による無限定説なるものに立たれていないことは十分に確認できたものと存じます。\r\n　その上で、五月十四日の衆議院の憲法審査会に示された緊急事態条項のイメージ案の緊急事態と議員任期特例のすみ分けについて、その主たる問題点を指摘します。\r\n　まず、すみ分けの長期性の要件は、衆院解散後の総選挙実施が相当程度長期間にわたり困難とするものですが、これは衆議院の自民、維新会派などの見解によれば、依然として緊急集会の七十日間限定説を根拠としており、不当極まりないものであります。\r\n　また、この相当程度長期間という概念は、昨年六月十二日に衆議院自民の船田筆頭幹事が、特に長期性要件については、従前は七十日間としていたが、参議院での議論も踏まえ、相当程度長期間と表現を改めたとの旨をたった一度きり述べたものが根拠とされています。しかし、これは、この船田筆頭の説明にあるように、緊急集会の論理的な憲法解釈から導かれたものではなく、参議院での議論への配慮という政治判断によるものであり、法の支配、立憲主義を逸脱する暴論と言わなければなりません。\r\n　自民党、新藤筆頭幹事や維新の馬場幹事らは、この間の自身の意見表明などにおける七十日間限定説の憲法適合性とともに、それがなぜ相当程度長期間に拡張し得るのか、その双方の憲法上の論拠を説明する必要があります。ましてや、参議院憲法審においては、昨年四月に当時の佐藤筆頭幹事が、すみ分けの考え方からは離れて議論すべき、広範性、長期性の要件については、緊急集会とは切り離して議論を進めるべきと明言されており、すみ分けを議論すること自体が、自民党を含めた参議院全体での議論を踏まえない、参議院の無視と指摘せざるを得ません。\r\n　なお、中西筆頭を始めとする参院自民の奮闘によって、二〇二四年に、今は衆院の憲法審査会長を務められる古屋本部長の下で、七十日間限定説などを否定する緊急集会の正しい自民党見解がまとめられているところ、それとイメージ案との根本的な矛盾を衆議院憲法審査会は問われているものと存じます。\r\n　次に、選挙の一体性が害されるほどの広範な地域とする広範性要件については、そもそも選挙の一体性という概念の正当性を問いただす必要があります。\r\n　衆法の橘特別参与は、国政選挙の一体性の原則は、憲法十五条や四十四条の根底にある国政選挙の公正性確保といった憲法的価値に由来するとの考えが共有されていると説明しています。なお、五月十四日説明の四十七条は、一昨日の当方の指摘によって四十四条の言い間違いであることが発覚したとのことですが、果たして、国政選挙の一体性というのは十五条、四十四条に由来する憲法価値と言えるのでしょうか。\r\n　そもそも、憲法の定める国民主権と議会制民主主義の原理は、衆議院でいえば、任期四年という制限と解散・総選挙という政治的な契機による民意の確認により、前文に規定する国政の国民による信託を確保することに表れていると考えられますが、全ての衆議院議員が一斉に改選されるのはこれらの原理とその改選制度に基づくものであり、一体性を欠くから任期延長が必要という主張は、憲法の基本原理、基本制度の趣旨を無視した本末転倒の主張ではないでしょうか。何よりも、選挙の一体性という理由によって任期を延長することは、大多数の国民の憲法十五条の投票権の侵害であり、十四条や四十四条が定めるその保障の侵害であると考えます。\r\n　金森徳次郎担当大臣の答弁にあるように、憲法は制定時に任期延長を明確に否定しているのであり、参議院緊急集会が正当化される根拠は、参議院議員が選挙された全国民の代表だからです。選挙なくして代表なし、国民の信託たる選挙なくして国会議員の地位も権限も認められない、憲法が定めるこの民主政治の鉄則を覆す任期延長改憲を断じて容認することはできません。\r\n　その他、国政選挙の一体性の概念は、現行の補欠選挙などとの整合性をも破綻しており、さらに、広範性の要件の立法事実については、昨年三月の衆議院憲法審で示された東日本大震災のシミュレーションにおいて、本来の選挙期日から三十五日後の未選出の議員数が四百六十五名中の二十五名であるなど、その存在が否定されています。\r\n　長谷部、只野参考人の陳述にもあるように、衆議院本会議の定足数は三分の一なのであり、繰延べ投票を含め、いついかなるときも一刻も早い国政選挙を実現するための方策を参議院改革協議会の下の選挙制度専門委員会で議論することを重ねて求めてまいります。\r\n　さらに、緊急集会と任期延長のすみ分けは、戦前の非常時の権力濫用を繰り返させないという緊急集会の根本趣旨と、平時への強力な復元力という緊急事態法制としてのかけがえのないその長所を全く無視したものであります。\r\n　現に、四年にもわたる、衆議院の毎週開催の下で、この根本趣旨や復元力の正当な評価が改憲派から述べられたことは皆無と思われます。すなわち、任期延長中の太平洋戦争の開戦や緊急勅令による治安維持法の改悪など、いかなるときにも民主政治を徹底するという緊急集会の根本趣旨の喪失を我々参議院議員は絶対に許してはならないのであります。緊急集会は、二院制の単純な例外制度などではなく、その復元力こそが二院制を徹底し、補完するという緊急集会の制度趣旨の表れであることを強調させていただきたいと思います。\r\n　以上、緊急事態条項のイメージ案は、緊急集会の否定にしてその権限の簒奪であり、権力濫用の歯止めのない、異常かつ異様な国会制度を生み出すものであり、どんなに精緻な憲法を定めても、口実を付けて、破壊されるおそれが絶無とは断言し難いと緊急集会の創設趣旨を述べた金森担当大臣も想定外の、この上なく粗雑にして不当極まりない憲法案と言わざるを得ません。イメージ案の説明では、本予算、条約などの衆議院の優越事項は緊急集会の権限外とする任期延長の必要性の根幹の主張がまるっきり省かれ、代わりに、五十四条二項の内閣の緊急集会の開催要求などに話がすり替わっています。改憲派内の見解の分裂に配慮したのか、まさにずさんかつ意図的、便宜的な整理と言わざるを得ません。\r\n　このような任期延長改憲は、緊急集会に関する法解釈ですらない虚偽説明によって、国民をだまして行う改憲にならざるを得ず、これは、我が会派が主張してきた昭和四十七年政府見解の虚偽説明による自衛隊明記改憲の問題と軌を一にするものであります。\r\n　最後に、日本国憲法は、緊急集会制度にあるように、日本屈指の法律専門家や私たちの先輩議員などの懸命かつ真摯な努力による世界屈指の優れた憲法典であるという事実を真っ正面から受け止める必要があります。その憲法は、主権者国民のものであり、高市総理のものではありません。高市総理の来春の改憲発議のめどの方針は憲法の私物化であり、その方針に従って、憲法に違反し、憲法の基本原理をも逸脱するなど、まともな憲法論議すら構築できない任期延長、九条改憲などに毎週開催でいそしむことはやめるべきであります。\r\n　衆議院憲法審においては、今週、合区改憲を議題にするとのことですが、合区は、参議院議長の下の改革協議会で、緊急集会の機能強化を含めた参議院の在り方論から議論を重ねているものであり、これは参議院を愚弄する行為にほかなりません。\r\n　今こそ、良識の府の我が参議院が、法の支配と立憲主義を守り、それらに立脚する憲法を守り生かす役割が求められている、その時代はない、そのことを強調して、私の意見とさせていただきます。\r\n　最後に、一言付言をさせていただきます。\r\n　本審査会、この緊急集会をめぐる緊急事態条項の議論を重ねまして、今申し上げました緊急集会制度の本来の趣旨、また任期延長改憲のイメージ案が持つその濫用の危険性など、あるいは憲法適合性がないことなどについて多くの会派の共感が得られているものと存じます。\r\n　今、衆議院は毎週開催を続けております。さきの通常国会の枝野審査会長の下では、毎週開催を一時止めて、参議院と同じように幹事懇を挟む、そのような慎重な議論を行っておりました。\r\n　立法府の中で、私たち参議院、良識の府の役割が今こそ求められていることはない、そのことを改めて先輩、同僚議員の皆様に申し上げて、私の意見とさせていただきます。\r\n　御清聴ありがとうございました。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_005","order":5,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/5","speech_text":"○会長（長浜博行君）　川合孝典君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_006","order":6,"speaker":"川合孝典","speaker_position":"","speaker_group":"国民民主党・新緑風会","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/6","speech_text":"○川合孝典君　国民民主党・新緑風会の川合孝典です。\r\n　緊急集会を中心とした緊急事態対応について、国民民主党の考え方を申し述べます。\r\n　緊急集会と緊急事態対応のすみ分けについて、国民民主党は、平時の緊急集会と有事の議員任期の延長、この二段構えで整理すべきと考えております。衆議院の解散中に起きた突発的な事態に対しては、現行どおり参議院の緊急集会で暫定対応を行うこととし、七十日間以上にわたり、又は任期満了時に選挙が実施できないような有事の際には、憲法を改正して、衆議院、参議院両院の国会議員任期を特例延長し、二院制の国会を正常に機能させ続けることを想定しております。\r\n　非常事態の際には、内閣への権限を集中させるのではなく、国会、立法府の機能維持を最優先にする観点から、いかなる場合でも国民に選ばれた衆参両院がそろった国会が政府の監視機能を維持し、内閣の権力濫用を統制することが重要と考えております。\r\n　私たちは、立憲主義の基本は、まず憲法条文を忠実に尊重することだと考えます。\r\n　日本国憲法起草当時、ＧＨＱが、有事の際には内閣のエマージェンシーパワー、いわゆる緊急政令で対処すればよいとしたことに対して、日本側から、これから新憲法を作ろうとしているときに、最初から超法規的な憲法の運用を想定することは権力濫用の余地を残すことになることから明文規定化すべきと訴えて、憲法五十四条二項を書き加えた歴史があります。超法規的な運用に頼るのではなく、憲法の規範性を重視しようとした当時の日本側の憲法起草者の思いを重視すべきと考えます。\r\n　その上で、緊急集会の位置付けについて申し述べます。\r\n　憲法上、参議院の緊急集会は、衆議院の解散から総選挙を四十日以内、そして特別国会召集まで三十日以内と記載されている以上、七十日間までしか想定していないものと考えるべきであり、超法規的な解釈、運用によって緊急集会をだらだらと延長することは憲法上認められないものと国民民主党は考えます。この国民民主党の意見に対しては、緊急事態が生じても参議院の緊急集会があれば大丈夫だとの主張がありますが、緊急集会だけではその対応には限界があるものと考えております。\r\n　先日の参考人質疑において、長谷部参考人は、七十日という規定は、平時の際には一〇〇％守られなければならないが、緊急事態においては七十日にとらわれず多少柔軟に期間を延長してもよい旨の解釈を述べておられましたが、これは、緊急事態を理由に行政が憲法条文を恣意的に拡大解釈する道を開くものであり、むしろ権力の濫用につながる危険性のある解釈であると考えております。\r\n　仮に、七十日を超えて緊急集会を開くことができるとして、その延長期間はいつまでなのか、その延長期間を決めるのは一体誰なのかといった規定が憲法にない以上、結局その決定は時の内閣が行うこととなり、権力の濫用につながるおそれを払拭できず、しかも、衆参両院同時活動の原則が崩れたままの形で、期限の定めなく権力の座に居座り続けることとなります。\r\n　また、緊急事態においては、七十日を超えて広範囲で選挙困難事態が長期化したとしても、選挙が可能になった地域から順次繰延べ投票を行っていけばよいとする旨の参考人の意見もありましたが、地域代表を選ぶ自治体議員選挙と違い、国民の代表を選ぶ国政選挙で投票時期が大幅にずれたタイミングで行われた選挙は、もはや全国一斉に行われる国政選挙で示される民意とは全く異なるものであり、選挙の一体性が担保されないものだと考えております。\r\n　次に、内閣による緊急政令について申し述べます。\r\n　戦争や大規模な災害、感染症のパンデミックなどの緊急時において、政府が迅速に対応できるよう、緊急政令や緊急財産処分規定などを憲法に規定する必要性については、現行憲法下での対応に限界があることを踏まえて、前向きに国民民主党は受け止めております。\r\n　他方、緊急時であっても、権力の濫用、独走を防ぐためには、緊急政令と権力統制がセットで導入されるべきであると考えております。緊急時であっても国会のチェック機能が維持されることを最優先に措置した上で、緊急事態宣言下での衆議院の解散制限や閉会時の国会召集義務などを通じて、常に国会が内閣を監視できる仕組みが必要と考えております。あわせて、緊急時であっても絶対に制限してはならない内心の自由や信教の自由など、人権を憲法上に明示し、政府による恣意的な人権侵害を禁止する必要があるものと考えております。\r\n　こうした考え方に基づき、国民民主党は、いかなるときにも国民に選ばれた衆参両院がそろった国会が政府をチェックできる状態を維持できるようにするため、大規模な緊急事態に備えて、議員任期を特例的に延長するルールを緊急政令に優先して作ることを訴えております。\r\n　最後に、国民民主党は、立憲主義を堅持する立場を取っており、解釈改憲に対しては明確に反対の立場を取っております。現行憲法の条文に対して、論理的整合性や法的安定性に欠ける恣意的、便宜的な憲法解釈の変更は許されないものと考えております。\r\n　これまで、本来、憲法を改正して対応すべきところ、憲法解釈を駆使して対応してきた結果として、憲法条文と現実との乖離が大きくなり、それに伴って憲法の規範力が低下してきました。将来に向けて憲法の規範力を高めることは、本憲法審査会の責務であるものと考えております。\r\n　今回のテーマである緊急事態における対応についても、安易に権力の濫用につながるおそれのある緊急事態の法理に委ねるのではなく、憲法を改正してその規範力を高めることで立憲主義を守るべきであると申し上げ、国民民主党の発言を終わります。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_007","order":7,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/7","speech_text":"○会長（長浜博行君）　谷合正明君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_008","order":8,"speaker":"谷合正明","speaker_position":"","speaker_group":"公明党","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/8","speech_text":"○谷合正明君　公明党の谷合正明です。\r\n　会派を代表して意見表明いたします。\r\n　本日のテーマは、緊急集会を中心とした緊急事態対応についてであります。\r\n　緊急事態時に国会議員の任期延長を認めるべきか議論がありますが、これは議会制民主主義の根幹に関わり、また参議院の緊急集会が本院の基本的かつ重要な権能であることを踏まえる必要があります。緊急事態においても国会機能を維持していくことは重要です。これを前提に、大枠の考えを三点申し上げます。\r\n　第一に、民主的正統性の確保には何よりも選挙を行うことが大事であるということ、第二に、任期延長に頼るのではなく、憲法が予定する参議院の緊急集会を最大限活用することが大事であるということ、第三に、仮に例外的な任期延長を認めるにしても、内閣への民主的統制を強化する方向で議論を進めなければならないということであります。この三つの基本線に立ち、以下具体的に申し上げます。\r\n　緊急事態における国会機能の維持のために取り組むべきは、極力選挙を実施できる強靱な体制整備と公平かつ公正な選挙の実施です。したがって、平時からいかなる事態においても極力選挙を実施するとの基本姿勢を貫き、予定どおり選挙ができない場合も繰延べ投票を活用し、可及的速やかに選挙を実施するよう努めることが大前提です。\r\n　東日本大震災では、国政選挙そのものは時期と重なりませんでしたが、仮に重なっていたとしても、直ちに国会の定足数を満たせなくなる事態を想定させるものではありませんでした。また、コロナ禍においても選挙は実施されました。これまで我が国が経験した最大級の危機を踏まえても、任期延長を必要とする立法事実が十分示されたとは言えない以上、まず優先すべきは任期延長ではなく、選挙を実施できる体制整備であります。\r\n　次に、選挙が困難な事態が起きた場合にどうするのかについて申し上げます。\r\n　本憲法審査会で只野参考人も指摘されたとおり、現行憲法は不備を抱えているわけではなく、緊急時においても国会機能を維持し、権力統制を働かせる仕組みを内在しています。その対応策こそが参議院の緊急集会です。\r\n　憲法制定時の金森徳次郎国務大臣は緊急集会の趣旨を、政府一存において行う処置は極力防止しなければならない、予測すべからざる事態に対し暫定措置をとり得る方途を規定したと説明しています。議員任期を延長するのではなく、まずは緊急集会で対応することが憲法の予定する原則的な姿であると考えます。\r\n　緊急集会における主な三つの論点について見解を述べます。\r\n　第一に、任期満了時への類推適用の可否です。\r\n　衆議院が存在しない点では解散時と同じであり、任期満了時にも類推適用されるとする学説が大勢を占めており、あえて憲法を改正してまで明文化する必要はありません。\r\n　第二に、緊急集会の期間です。\r\n　緊急集会は、衆議院の解散から総選挙を経て次の特別会が召集されるまでの間と解されますが、七十日間に限定されるものではないと考えます。長谷部参考人が、憲法五十四条が定める日数は政府の居座りを許さないための数字であり、機能の時間的な限定を狙いとしたものではない、七十日を過ぎると途端に議決能力が低下すると考える理由はないと明言されたとおりです。期間経過後の総選挙が直ちに違憲無効になるわけではないとも指摘されています。したがって、七十日限界説に立ち、緊急集会には限界があるからこそ改憲による任期延長が必要だとする考え方には反対いたします。\r\n　第三に、緊急集会の権能についてです。\r\n　国会の代行機関として、法律の制定や予算の議決など、広く国会の機能に及ぶべきと考えます。一方、内閣不信任決議と憲法改正発議は対象外と考えます。\r\n　例外的な任期延長について、長谷部参考人から、国会の議決によって延長が可能だという制度にすると、止めどなく任期が延長するリスクがあるとの指摘がありました。暫定的な制度である緊急集会の方が正規の二院制に早く戻そうとする復元力が働くからで、極力早く選挙を実施して正規の二院制に戻すことが重要です。\r\n　次に、衆議院のイメージ案で示された選挙困難事態について申し上げます。\r\n　対応策を尽くしても対処できない極限の状況が国政選挙の時期に重なるのはあくまで例外的なものとの前提を置く必要があります。仮に改憲して任期延長などを認める場合は、むしろ民主的正統性を強化する仕組みが不可欠です。\r\n　公明党として、二点問題提起いたします。\r\n　一つ目は、参院の自律開催権です。\r\n　平時の臨時会には召集要求権がありますが、参議院の緊急集会は内閣が求めなければ開かれず、議員側から開催を要求する権利はありません。これでは、衆院不在時に内閣が緊急集会を求めなかった場合、行政監視の空白が生じる懸念があります。只野参考人が示唆されたとおり、事前の法律によって内閣に緊急集会を開かざるを得なくする仕組みを整備することが重要です。\r\n　その上で申し上げます。衆議院で示されたイメージ案では、選挙困難事態においては国会の閉会を禁じる規定を想定しています。仮に憲法を改正してまで議員任期の延長を図ろうというのであれば、それと同時に、緊急集会においても議員側からの要求で開催できる自律開催権を位置付け、内閣に対する民主的統制を強化することこそ検討すべきではないでしょうか。自発的開催ができない現行制度に対し不合理だとの批判は、立法論として成り立ち得るとの憲法学者の見解もあります。\r\n　二つ目は、身分復活の認定プロセスです。\r\n　衆議院のイメージ案では、選挙困難事態の認定に両院の事前承認を諮るとされていますが、そのときの衆議院は、天皇陛下の国事行為という厳粛な解散により身分を失った前議員が議決することになります。この身分復活について、長谷部参考人は、失職した議員を選挙を経ずにまた衆議院議員とするのは異常な制度設計だと厳しく批判されています。\r\n　前議員が選挙困難事態、すなわち自らの身分復活を議決することには民主的正統性に疑義があると考えます。果たして国民の理解が得られるのでしょうか。例外的に身分を復活させるのであれば、身分を失った前議員ではなく、現に民主的正統性を有する参議院が緊急集会において身分復活を議決する役割を担うべきではないかと考えます。\r\n　これら二つの問題提起を今後深く議論していくべきです。\r\n　さらに、平時における国会機能についても申し上げます。\r\n　緊急時の国会機能維持を論ずる以上、平時における解散権の制約や、憲法五十三条に基づく臨時国会召集時期の明確化などについても併せて議論を深める必要があると指摘しておきます。\r\n　次に、緊急政令、緊急財政処分について見解を述べます。\r\n　緊急事態における国会機能維持の本質は、政府に緊急立法権を与えることの是非ではなく、緊急時にも国民主権を担う国会機能をいかに維持するかにあります。長谷部参考人も、内閣のみの判断による緊急政令は日本の在り方自体を根本からゆがめるリスクがあると警告されています。\r\n　現行憲法の国会中心立法の原則には、戦前の経験を踏まえ、たとえ緊急事態であっても、国民の権利義務に関わる根本的な判断は国会が担うべきとの考え方があります。緊急時に行政権を強化するほど、国会による財政統制や行政監視は重要になります。必要な事項は個別法に基づく政令委任で対応でき、緊急財政処分も予備費で対応可能です。権力集中が生じやすい緊急時こそ、国会による統制と監視を確保しなければなりません。そのために参議院の緊急集会を置いた憲法の思想を軽視すべきではありません。\r\n　最後に、参議院の選挙制度についても触れます。\r\n　特定の県に負担を強いる現行の合区は確実に解消すべきです。しかし、参議院に県単位の地域代表の性格を固定する改憲には慎重にならざるを得ません。緊急集会が機能するのは、参議院が憲法上、全国民の代表であり、民主的正統性を有する院だからです。安易に院の性格を変えれば、緊急集会の権限にも影響が及びます。改憲による合区解消の議論は緊急集会の在り方とセットで考えねばならず、切り離しての議論はできないと指摘いたします。\r\n　結びに、これまで衆議院が先行して緊急事態条項の議論を進め、具体的なイメージ案も示される中、各会派から多様な見解が示されています。一方で、参議院においては、本院の存在意義とも深く関わる緊急集会について議論を重ねてまいりました。両院が互いの議論を尊重し合うことは重要です。しかし、憲法の議論はスケジュールありきで進めるべきではありません。\r\n　緊急事態において問われるのは、いかに権力を強めるかではなく、いかに民主的正統性と国会による統制を維持するかであります。その要となる緊急集会について、参議院として更に議論を深めていくべきことを訴え、公明党の意見表明といたします。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_009","order":9,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/9","speech_text":"○会長（長浜博行君）　片山大介君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_010","order":10,"speaker":"片山大介","speaker_position":"","speaker_group":"日本維新の会","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/10","speech_text":"○片山大介君　日本維新の会の片山大介です。\r\n　緊急集会を中心とした緊急事態対応について、今国会で二度にわたって行われた参考人質疑も踏まえ、我が党の考え方を述べます。\r\n　我が党の考えは、緊急集会は参議院の権能として重要であり、その必要性が否定されるものではありません。しかし、参考人質疑でのやり取りなどを通じて、改めて、緊急集会には長期にわたる場合を想定していない期間と緊急的に必要な議案には対応できない権能などに課題があって、緊急事態条項の必要性を感じます。\r\n　以下、整理していきたいと思います。\r\n　まず、言うまでもなく、大規模な災害はいつどこで起こるか分かりません。また、我が国を取り巻く安全保障上の環境は日々変化しています。それにもかかわらず、現行憲法の規定では、大規模な災害やテロが発生した場合、国会機能が維持できるとは限りません。\r\n　例えば、首都直下地震では、被害想定は死者数が一万八千人、建物の全焼や焼失が四十万棟、それに被害額がおよそ八十三兆円と、被害額だけ取っても東日本大震災の十七兆円をはるかに上回ります。このような甚大な被害が首都圏において発生し、被害が長期にわたる場合の影響は大きく、国政選挙が重なれば、選挙の適正な実施に至るまで相当な期間を要することが想定されます。去年、憲法審査会の参考人質疑で災害時の選挙制度を取り上げた際、東日本大震災のときの地方選挙で、災害の発生から選挙の実施まで八か月以上要していたことが示されました。\r\n　こうした長期の緊急事態の際、二院制の例外である参議院の緊急集会はどうなのかというと、衆議院議員が不在となる期間として想定されているのは、解散から選挙までの四十日プラス特別国会が開かれるまでの三十日の合わせて七十日程度と見るのが普通です。厳密に七十日以内でないと駄目かと言われれば、そうではないかもしれませんが、それでも、先ほど話した八か月、二百四十日間もの長期にわたるケースなどで、参議院が単独で国会機能を担うことが認められると解釈するには無理があると思います。そして、このような解釈を続ければ、緊急事態が長引いた際、内閣の恣意的な運用を許容することにもなりかねません。そう考えると、緊急集会で想定されているのは、あくまでも国政選挙を通常どおりに行える程度の状況、つまり近いうちに国会が開会されることを前提にしていると考えるべきです。\r\n　前回の参考人質疑の際、長谷部、只野両参考人は、そうした長期にわたる緊急事態が果たしてあるのか、例外的で蓋然性は高くないのではと述べられましたが、それでも国会としては万が一の事態を想定しておくべきです。\r\n　また、衆議院議員の任期満了時の緊急集会の可否や緊急集会の期間などの見解が分かれる点について、憲法改正をしないで、今の条項でそのときそのときの解釈に応じて状況や問題を解決するという趣旨の意見もありました。でも、それだと国会の機能維持という統治の根幹に対する法的安定性を欠くことになると思います。\r\n　そして、第二の限界は緊急集会の権能です。\r\n　緊急集会を求める請求権は、憲法第五十四条第二項で内閣のみに認められています。そして、緊急集会を求めるには、国会法第九十九条第一項において、内閣総理大臣から、集会の期日を定め、案件を示して参議院議長に請求しなければなりません。その上で、第百一条には、緊急集会において、議員は、先ほどの第九十九条第一項の規定により示された案件に関連あるものに限り、議案を発議することができるとされています。\r\n　要は、緊急集会で取り扱える案件は、内閣があらかじめ示した緊急の必要がある案件とそれに関連するものに限られ、包括的に対応することは想定されていません。そうなると、長期にわたる緊急事態の場合、当初想定していた案件のみを議論するだけでは足りなくなることも容易に想像が付きます。\r\n　再び東日本大震災を例に挙げると、発災の二〇一一年三月から八月において講じられた措置は、復興の基本的な枠組みに関するものなど三十二本の法律と、二度にわたる補正予算でした。これが緊急集会の場合だったらどうでしょう。東日本大震災のときと同じように、多様な法律や補正予算を成立させることは本当にできるのでしょうか。特に、参議院のみで本予算を成立させることは、緊急集会が二院制の例外であるという観点からすると疑問を感じます。それでも可能だというのであれば、それはいわゆるスーパー緊急集会になり、こちらも、憲法改正を行わずに解釈や法整備のみでそこまでの運用を認めるのは難しいと思います。\r\n　このほか、緊急事態で衆議院選挙が実施困難な中、参議院選挙も一年以内など近い時期に予定されていた場合は、状況によっては参議院議員も半数しか存在しなくなることもあり得ます。衆参合わせて七百人を超える定数の中、参議院議員が百二十四名しか存在していない。ちなみに、この数は東京都議会の定数百二十七名とほぼ変わりませんが、これで緊急時を乗り切る国のかじ取りには不十分だと言わざるを得ません。\r\n　また、前回の参考人質疑で、選挙困難事態において、まずは衆議院の定足数が三分の一で最低限充足される状態で衆参の対応ができればよいのではないかという意見もありました。でも、そのような定足数ぎりぎりの状態と、任期延長で衆参がきちんと機能した状態のどちらで難事を乗り越えていくかを比べたとき、後者の方が立憲主義と国民主権にかなうと思います。\r\n　また、議員任期の延長について、国民の基本権たる選挙権を奪う、あるいは現在の民意を反映していないため、民主的正統性がなく、認めるべきではないといった指摘もあります。しかし、憲法であらかじめ緊急事態における議員任期延長を規定しておけば、有権者は、国政選挙において、緊急時には任期を延長した上で国難を乗り切るための国民の代表を選ぶと認識して投票を行うことになるので、その前提で選ばれた国会議員の任期が延長されることに対して民主的な正統性も保たれると思います。\r\n　ここまで申し上げてきた点を踏まえれば、いかなる緊急事態にあったとしても、国会の機能や二院制の大原則をしっかり維持し、恣意的な権力の統制を図り、加えて、選挙が実施不可能なことによって国会議員が不在となる事態を避けるには、やはり緊急事態条項が必要だと思います。\r\n　衆議院の憲法審査会では、緊急事態条項の創設をめぐり、衆議院の法制局が策定した緊急事態の条文イメージ案を基に議論が行われています。参議院においても緊急事態条項の導入に向けた討議が進むことを希望し、我が党の考え方とさせていただきます。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_011","order":11,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/11","speech_text":"○会長（長浜博行君）　塩入清香君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_012","order":12,"speaker":"塩入清香","speaker_position":"","speaker_group":"参政党","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/12","speech_text":"○塩入清香君　参政党の塩入清香です。\r\n　本日は、緊急集会を中心とする緊急事態対応について、参政党の考えを申し述べます。\r\n　今回のテーマである緊急事態対応について、私たち参政党は、緊急時への備えそのものを否定するものではありません。むしろ、我が国が世界有数の災害大国であり、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを考えれば、有事への備えを検討していくことは当然必要です。\r\n　一方で、現憲法の参議院の緊急集会の規定である第五十四条二項はそもそも国家緊急権の問題ではなく、現憲法は本来の意味においての国家緊急権に関する規定を一切持っていないと考える学説も有力であると認知しております。また、六月三日の審査会での川崎政司参議院法制局長の御説明によれば、緊急集会の規定自体が、ＧＨＱ体制下で日本政府の原案が認められずでき上がった妥協の産物ということでありました。\r\n　つまり、現行憲法における緊急集会の仕組みは、我が国が主体的に緊急事態への備えとして設計した制度とは決して言えないものであります。だからこそ、条文を形式的に読むだけではなく、国家として本当に国民を守れる制度になっているのか検証しなくてはなりません。\r\n　二〇一六年の映画「シン・ゴジラ」では、ゴジラの核熱線により十一人の閣僚が死亡し、難を逃れた農林水産大臣が内閣総理大臣臨時代理に就任するというストーリーが描かれています。\r\n　もちろん、現実にゴジラは存在しません。しかし、国家中枢が同時に機能不全に陥り、内閣、国会、自衛隊、自治体が極限状態で判断を迫られる事態は決して空想とは言い切れません。有事において、そもそも参議院の緊急集会が機能しないことは十分に考えられるのではないでしょうか。\r\n　緊急事態の時間的制約については、現憲法では、衆議院解散から四十日以内の総選挙、選挙の日から三十日以内の特別国会召集という、いわゆる七十日制約が言われていますが、必ずしもこの七十日に収まらない事態も十分に考えられます。\r\n　ウクライナでは、二〇一九年の大統領選挙と議会選挙から約七年が経過して、任期は既に切れておりますが、戒厳令下であり、法令上選挙ができないこと、インフラ破壊、難民、安全上の問題から選挙は実施されておりません。\r\n　七十日で終わる前提だけで制度を考えるならば、それは現実への備えではなく、希望的観測にすぎません。つまり、七十日制約を定める参院の緊急集会規定、ひいては現憲法では到底対処できないことを如実に表しています。\r\n　現在この議論が活発になっている最大の要因は、やはり、テロや戦争など厳しい安全保障環境において、現実に即した対応が必要だからです。ウクライナや中東情勢など、世界では紛争が頻発し、核配備競争が再び熱を帯びています。我が国においても、他国からの侵略があった場合には、長期的な国会の維持と自衛隊が有事に実力を発揮して国を守れる体制をつくれることが肝要かと考えます。\r\n　私たち参政党は、緊急事態の議論をする際には、憲法に自衛隊をしっかりと位置付けることや、自衛隊法を改正し、必要十分な作戦行動を展開できる権限を付与することもセットで議論すべきだと考えています。国会議員の任期をどうするか、緊急集会をどうするかという制度論だけを議論しても国は守れません。国民の命、領土、主権を守る実力組織が必要なときに必要な行動を取れる法体系になっているか、ここを避けて緊急事態は語れないと考えます。\r\n　さらに、私は、緊急事態を扱う側の資格と責任についても議論すべきと考えます。緊急事態条項を設け、内閣や国会に通常時を超える権限を与えるのであれば、その権限を扱う内閣及び国会議員自身が本当に国家の安全と国民の命を守る立場にふさわしいのかという問題を避けて通ることはできません。\r\n　有事には、国家機密、防衛情報、外交情報、重要インフラ情報など、国家の存亡に関わる機微な情報を政府と国会が扱います。そのとき、外国勢力の影響を受けている者、機密情報を守る意識や能力に欠ける者、国家の存立と主権を守る覚悟を持たない者が緊急事態の判断に関与することがあってはなりません。\r\n　だからこそ、少なくとも緊急事態を扱う立場にある内閣の閣僚及び国会議員については、スパイ防止法の整備やセキュリティークリアランスを含む適切なスクリーニングの仕組みを早急に検討する必要があると考えます。単に緊急事態条項だけを制定すればよいという内容ではありません。緊急事態そのものを扱う資格、責任、覚悟、閣僚及び国会議員に持たせる制度設計が不可欠と考えます。\r\n　また、今の国際社会では、世論に影響を与える認知領域、戦略的物資の供給制限や企業、土地等の買収などの経済領域、宇宙、サイバー、電磁波領域などの非軍事面に至るまで、あらゆる領域で国家間の侵略、攻撃が拡大しているものと認識しております。もはや、戦争とは武力衝突だけを意味する時代ではありません。平時の延長線上の発想だけで国家を守ることはできないと考えます。\r\n　また、緊急事態の例としては、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震、富士山噴火などの大規模自然災害、テロ、戦争、感染症の蔓延などが一般的に挙げられます。\r\n　しかし、私たち参政党は、感染症の蔓延を対象とすることには反対です。その理由の一つに、災害や感染症については、既に関係法令により相当程度の対応策が整えられているからです。\r\n　ここで、改めて緊急事態に感染症の蔓延を含むことの是非について述べます。\r\n　私たちは、私たち参政党は、コロナウイルス感染症の対応について、しっかりと検証を進めることが必要であると提案しております。昨年十二月には、新型コロナウイルス感染症対策及びｍＲＮＡワクチン施策等検証委員会の設置等に関する法律案を国会に提出いたしました。\r\n　しかし、国としては、まだ具体的な検証ができているとは言い難い状況でございます。私は、ここを曖昧にしたまま感染症の蔓延を緊急事態条項の対象に含めることには強い危機感を持っております。新型コロナウイルスは、ＷＨＯやアメリカ政府がウイルスの起源について人工的な生成と漏出等の可能性を含めて調査したことや、人工合成の技術が既に開発されていることなどに照らせば、現在の科学技術では感染症ウイルスを人為的に生み出すことが可能となっているからです。\r\n　一たび緊急事態と認定されれば、国会審議が十分に行われず、選挙が実施されなくなり、国民が政治に参加する機会が奪われ、民主主義の基盤が失われるという重大な影響がもたらされます。加えて、国会の法律制定を待つ余裕がないかどうかを判断する主体は内閣自身に委ねられ、その濫用の危険を防止できないことから、緊急事態の導入には極めて慎重な検討が必要です。\r\n　権力というものは、一度集中させれば必ず濫用の危険を伴います。だからこそ、憲法は、権力を信頼するためのものではなく、権力を縛るために存在しているはずです。緊急事態だからこそ、権力の白紙委任は絶対に許されません。\r\n　また、コロナ禍においては、営業や移動に関する様々な制限が行われ、多くの国民が生活や事業に深刻な影響を受けました。命令ではなくお願いを基礎とした外出自粛や営業制限は、日本社会特有の同調圧力に依存した、責任の所在が曖昧な政策であったと考えております。その結果、国民同士が互いを監視し、非難や密告が生まれ、社会に大きな分断をもたらしました。私も、シンガーとして音楽活動ができなくなって収入がゼロになるなど、社会の同調圧力の影響を受けた一人でございました。\r\n　もし命令として行うのであれば、罰則の根拠、科学的妥当性、政治判断の責任が明確に問われ、当然、損失補償の議論も伴うはずです。私は、コロナ禍における日本人の行動を見る限り、強権的な指揮体制よりも、十分な補償を伴う誘導型の制限で対応できる社会的成熟は今なお維持されていると考えます。国家権力を安易に強めるより、民の常識と自律を信じる方が現段階においては合理的な場面もあると考えられます。だからこそ、緊急事態条項を設けるのであれば、発動要件の明確化、国会及び裁判所による厳格な関与、期間制限、そして権利保障、そして補償の在り方まで含めて慎重に議論しなくてはなりません。\r\n　拙速な権限集中ではなく、真に国民を守る制度とは何か。緊急時であっても、主権者である国民の自由と権利、そして民主主義の根幹を守り抜くために本質的な議論を国会及びこの憲法審査会でしてまいりたいということを申し上げ、私の意見表明といたします。\r\n　御清聴いただき、ありがとうございました。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_013","order":13,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/13","speech_text":"○会長（長浜博行君）　山添拓君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_014","order":14,"speaker":"山添拓","speaker_position":"","speaker_group":"日本共産党","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/14","speech_text":"○山添拓君　日本共産党を代表し、緊急集会を中心とした緊急事態対応について意見を述べます。\r\n　結論から述べれば、今国会の二回の審議を通じて、緊急政令や衆院議員任期延長の改憲は必要なく、むしろ危険な暴論であることがはっきりしたと考えます。\r\n　衆議院憲法審査会で、自民党、新藤議員は、いわゆる緊急政令や緊急財政処分について、立憲主義国家として当然に備えていくべきものと主張しました。しかし、これらは、内閣が緊急事態を認定すれば、国会を経ず、法律と同じ効力を持つ政令の制定や予算の執行を可能とするものであり、内閣に権限を集中させ、国民の権利を制限する憲法停止条項です。権力を縛り、権利を保障するという立憲主義を理由に緊急事態条項の必要性を主張するのは、牽強付会の強弁と言うべきです。\r\n　当審査会で、只野雅人参考人は、緊急事態条項の規定がない憲法に不備があるのかといえば、そうは考えない、何がしかの手掛かりになる規定やある種の法理が前提となり対応が取られるとの意見を示しました。また、長谷部恭男参考人は、現在の日本の憲法には緊急事態条項はある、それは参議院の緊急集会制度であり、これで十分間に合うと述べました。いずれも十分受け止めるべき指摘です。\r\n　参議院の緊急集会制度は、国に緊急の必要があるとき、衆議院が不在でも、不存在でも参議院のみで国会の機能を暫定的に代替できるとするもので、法律の制定や予算の議決も可能です。もとより、緊急時の対応であるため、速やかに総選挙を実施し、衆参そろって臨時国会を開いていくことが必要です。\r\n　ところが、緊急集会では対応できない場合があり得るとして、衆院議員の任期延長による対応が主張されてきました。\r\n　長谷部参考人は、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」という憲法四十三条一項の規定に照らして、失職した衆院議員を選挙を経ることなくまた衆院議員とするのは異常な制度設計と言わざるを得ないと述べました。全く同感です。\r\n　また、同参考人は、任期延長論が根拠とする緊急集会の期間限定論は、憲法五十四条一項が定める日限の趣旨に照らして問題があると指摘しました。すなわち、同条が、解散から四十日以内の総選挙、選挙から三十日以内の国会召集を規定するのは、内閣が衆議院を解散したままいつまでも総選挙を行わないとか、総選挙を実施したものの、結果が思わしくないため新たな国会をいつまでも召集しないといった事態を避け、従来の政府が居座り続けることのないようにしたものであり、にもかかわらず、従前の衆院議員の任期を復活させ、延長し、政権の居座りを認めるのは本末転倒の提案であるという批判です。\r\n　四十日や三十日の規定は、緊急集会の機能の時間的な限定を狙ったものではないという説明は極めて説得的です。緊急時の例外的な対応はなるべく例外的なものにとどめ、早期に本来の在り方に戻ることが重要です。\r\n　只野参考人は、緊急集会は通常の国会の機能とは異なり、内閣が主導権を持っていることから、国会としては通常に復する力学が働きやすいと述べました。また、衆議院が欠けた状態であることからも、できるだけ早く選挙を実施する方向に動いていくことが期待できるとし、総じて緊急集会は原状に復する力が働きやすいとしました。\r\n　一方、衆院議員の任期延長による対応の場合については、長谷部参考人が、一体いつまで議員でいることになるのかという懸念を表明しました。止めどなく延長が続き、いつまでも非民主的な議員が国会と政権に居座り続けるリスクは深刻です。\r\n　長期にわたって全国的に選挙を実施できない事態は、容易には想定できません。この点で両参考人が共に強調したのは、最低限定足数の充足が見込める状態をつくり選挙を行えば、衆参そろった国会活動ができるということです。\r\n　国会議員は、衆参を問わず、また選挙区選出か比例代表選出かを問わず、全国民の代表です。例えば、大規模災害により被災地を含む選挙区で選挙を実施することができない事態が生じたとしても、それ以外から選出される全ての議員は、当該被災地の被災者はもちろん、他の地域へと逃れた避難者、他の地域から被災者を心配する家族や知人、友人、全ての国民を代表して国会活動に臨むことが求められます。ある地域の住民の声は、その地域選出の議員がいなければ国会へ届けられないなどということはあり得ません。それは、総議員の四割が全国区の比例代表選出で占められる参院議員にとっては当然の前提です。\r\n　緊急時こそ民意の反映が欠かせません。なるべく速やかに少なくとも定足数を満たす選挙を実施することこそ、議会制民主主義の要請にかないます。求められるのは、可及的速やかに選挙を実施できるだけの平素からの体制整備です。\r\n　日本国憲法がいわゆる緊急事態条項を設けなかったのは、何より歴史の教訓からです。参議院法制局は、戦前、大日本帝国憲法八条に基づく緊急勅令は九十件、七十条に基づく緊急財政処分は二十五件、併用された例をまとめると計百八件あったと説明しました。中には、一九二八年、死刑を導入する治安維持法改悪案が国会で廃案となった後に緊急勅令で成立させられるなど、戦争に反対する国民を弾圧するために使われた例まであります。緊急財政処分が朝鮮半島や中国への侵略戦争を遂行する戦費調達のために乱発されたことも看過できません。\r\n　また、政府は、一九四一年、衆議院議員の任期を立法措置で一年延長し、太平洋戦争に突入しました。第二次近衛内閣は、当時、選挙を行えば、挙国一致、防衛国家体制の整備を邁進しようとする決意について疑いを起こさしめぬとも限らぬなどという理由で任期を延長しました。\r\n　このように、緊急政令や任期延長は、権力による悪用、濫用を容易にし、かつ回復し難い事態をもたらします。長谷部参考人が、緊急政令について、極めて不穏当な提案と批判し、日本という国の在り方自体が根本からゆがめられるリスクがあると懸念を示したのは、ほかならぬ我が国の歴史に照らして当然です。\r\n　東日本大震災でも新型コロナの蔓延でも、憲法にいわゆる緊急事態条項がないために対応できなかったという問題はありません。自治体、救急、消防、医療や福祉、学校、公共インフラなど、命と暮らしの支えは日常的な体制があってこそ緊急時にも対応できます。ところが、緊急事態対応の改憲を主張する多くの政党や政治家が、公務員の定員削減など合理化を進め、社会保障費を抑制し、ケアの現場と当事者に限界を超える負担を強いています。根本的な矛盾です。\r\n　只野参考人が指摘したように、長期間、全国的に選挙が実施できない事態は極めて特殊で例外的であり、それが数年に一度の選挙のタイミングで起きるとは普通考えられません。ところが、こうした想定外に備えよとまことしやかに主張する多くの政党や政治家が、現に起こった地震や津波による原発事故のリスクは取り合おうともせず、全国で再稼働や新増設を進めています。緊急時の議論は、こうして既に恣意的です。\r\n　九条の下で、戦争を放棄し、戦力を持たないという徹底した平和主義を掲げた日本国憲法は、当然ながら戦時を想定した戒厳の規定や緊急事態条項を置いていません。二度と戦争を起こさないという決意からのものです。\r\n　ところが、目下政府が最大の脅威とあおる中国について、台湾発言で日中の戦争があり得ると宣言し、友好関係を根本から損なっているのが高市総理です。国際秩序と対話に基づき戦争を防ぐ外交こそ必要です。\r\n　当審査会で、核攻撃などで参議院議員が同時に多数死亡、行方不明になったらどうするという意見がありました。参議院議員が多数亡くなるときに衆議院議員は多くが無事、任期延長で対応できると想定するのでしょうか。また、緊急時に何を守りたいのか考えるために憲法を前文から作り直し、日本人とは何かなど明確にすべきとの主張もありました。緊急時には国籍によって命の序列を設けるのでしょうか。現実離れした、また人権尊重と相入れない議論はもうやめるべきです。\r\n　国会前のデモが続き、六月十九日夜は、二万六千人が戦争反対、九条を守れと声を上げました。十七歳の高校生が、改憲され戦争が始まり徴兵されるのは嫌だ、未来を歩むためには平和が不可欠、安全な社会で安心して大人になりたいとスピーチしています。\r\n　この声に正面から向き合い、改憲ありきの論点探しや意見集約を急ごうとするのは直ちにやめ、内政も外交も憲法に基づく政治を真っすぐ進めるべきであることを強調し、意見とします。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_015","order":15,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/15","speech_text":"○会長（長浜博行君）　奥田ふみよ君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_016","order":16,"speaker":"奥田ふみよ","speaker_position":"","speaker_group":"れいわ新選組","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/16","speech_text":"○奥田ふみよ君　れいわ新選組の奥田ふみよです。\r\n　本日のテーマは緊急集会を中心とした緊急事態対応についてですが、申し上げたい。\r\n　この国は、もうとっくに違う意味で緊急事態なんです。主権者の皆さん、この国が戦争に突っ込もうとしている緊急事態だという認識はありますか。戦争をするために、戦争ビジネスで稼ぐ人のために、あなたの自由や、下手したら命まで取り上げることもできる法整備がどんどん進められている、その認識はありますか。\r\n　高市政権は武器輸出を認めてしまった。日本は、一九七六年に武器輸出の全面禁止を決めたものの、歴代内閣は穴をどんどん空けて、ついに高市政権は閣議であっさりと規制そのものを完全に取っ払ってしまった。人は不安だから、武器を持てば安心できると思い、どんどん武器を増やす。でも、武器を持って本当に安心できるのか。武器を造れば必ず使う。たくさんの人が殺される。そしてまた、やり返すために武器を造り、使う。これが安全保障のジレンマだ。\r\n　昨日の沖縄慰霊祭で、高市総理は記者からの質問に対して、総理も閣僚も国会議員も憲法遵守義務を負っている、平和国家としての歩みを続けてきたのが日本の誇り、その上で、平和を守るために、国民の命を守るために、防衛力はしっかりと自主的に強化したいと考えていると発言。この発言こそが安全保障ジレンマのど真ん中であり、憲法九条違反の発言であり、再び戦争への道へ国民を引きずり込む危険極まりない発言ではないのか。人間はいつになったらこの負のループから抜け出せるのだろうか。\r\n　八十年前の戦争で大地獄を経験した先人たちが作ったのが日本国憲法。永久に戦争を放棄する、この平和憲法こそが、弱い人間が最大の負のループから脱却し、大きく成長できる武器、人の命を守るための最大の武器ではないのか。政府がやるべきことは、この最先端の平和憲法という武器を生かし、徹底的な平和外交を一心不乱に尽くすべきだ。\r\n　戦争は二度と起こしてはいけない。全ての国民を絶対に飢えさせない。政治がやらなければいけない仕事はこの二つだけ。今日のテーマにもなっている日本国憲法第五十四条、緊急集会も、この二つを政治家たちに守らせるためにあるんだということを全ての主権者に知っていただきたい。\r\n　そもそも第五十四条二項は、内閣は、国に緊急の必要があるときには、参議院の緊急集会を求めることができる。大震災であれ、選挙が困難な事態であれ、既に対応できる道筋は用意されている。それは先週、参考人としていらした長谷部教授や只野教授も口をそろえておっしゃっていた。\r\n　それなのに、なぜ議員の任期を延長しようとするのか。戦争を知る世代がいなくなったとき、自分たちは安全な場所にいながら戦争を始められる仕組みをつくろうとしているのではないのか。前文にある正当に選挙された国会における代表者として、そして憲法十五条の全体の奉仕者として、議員任期延長を口にするなど、憲法違反をはるかに逸脱した、国会議員として丸ごと破綻している者たちの暴走そのものだ。\r\n　戦争を経験した国会議員である野中広務さんは、一九九七年四月の衆議院本会議で、国会の審議がどうぞ再び大政翼賛会のような形にならないように若い皆さんにお願いしたいと発言している。強行的な審議や国家の論理によって異論が押し付けられることへの強い危機感からの発言だった。\r\n　今国会で成立してしまった国家情報会議設置法、改憲をして戦争ができる準備につながる法律だが、衆議院では、自民党はもちろん、中道改革連合、維新、国民民主、参政、チームみらいがこぞって賛成し、反対したのはれいわ新選組と共産党だけ。既に大政翼賛会状態に仕上がっている。それが今の衆議院の実態だ。\r\n　その衆議院が、今、緊急事態条項を追加し、いざというときのためといって議員任期延長をもくろむ。そのいざというのは、戦争でしかない。アメリカと中国との戦争が起きたときに、日本が防波堤になれとアメリカに言われ、それに応えるために緊急事態条項で議員任期を延長させ、議員を居座らせる。そして、緊急政令で内閣に独裁を許す。それは戦争の準備にほかならない。\r\n　参議院も似たようなものになりつつある。本日午前中の参議院本会議で、小泉防衛大臣が、新しい戦い方、新しい守り方と連発し、防衛省設置法等の一部を改正する法律案を提出。この法律は、どこまで行っても戦争を始めるための準備であり、自衛隊を戦争に送りやすくするための準備である。そして、参議院でも、維新、国民民主、公明、参政はこれに賛成するつもりだ。結局、参議院も大政翼賛会が仕上がりつつある。\r\n　主権者の皆さん、どうか見極めてください。自民党は大きな政党だからと、その言葉の裏にある巧みなだましに気付かず、すぐに信じてしまっていませんか。皆さんが本当に政治に望んでいたことは何ですか。\r\n　四月の世論調査では、優先的に処理してほしい課題のトップは物価高対策で七割を超えている。次いで、年金、医療、介護など、景気対策や生活の保障。憲法改正は全選択肢のうちで最下位、一一％。改憲を急いでいるのはごく一部の政治勢力だけ。\r\n　なぜこんなに改憲したいのか。憲法を変えたいという政治屋の行き着く先は、やはり結局のところ戦争。なぜなら、アメリカが武器でもうけているから。自民党を中心とした支持母体の経団連が、武器でもうけさせろと言っているから。\r\n　先週、衆議院では、国民投票法という名の、実は日本国憲法改正手続法、つまり、憲法改正を前提とした法律までもが通ってしまった。このときも、自民、中道改革連合、維新、国民民主、参政、チームみらいがこぞって賛成し、反対したのはれいわ新選組と共産党だけ。やはり、大政翼賛会状態。この法律を作れ作れと言ったのは、経団連、二〇〇五年のことです。\r\n　先日、政府が新たな成長戦略の策定に向けて試算した戦略十七分野での官民投資の全容が判明した。投資額は、二〇四〇年度までに、官民で何と驚愕の総額三百七十兆円を超える見込み。十七分野への投資は、高市政権の責任ある積極財政の目玉政策。ところが、この戦略十七分野には、少子高齢化が国難だと言いながらも、介護もなければ、学校の先生を増やすことも含まれていない。介護も教育も年間数兆円ずつ出せば、あっという間に少子高齢化は改善できるのに、それらへの投資はしない。\r\n　国民経済の軸である中小零細企業が幾ら倒産しても、実質賃金が四年連続マイナスでも、高市自民党にとっては知ったこっちゃない。毎月十万円以下の年金しかもらえないお年寄りからも介護保険料をちゅうちょなく徴収し、食料品も電気代もガソリン代もどんどん高騰している中で、地元に戻れば、お年寄りたちは口々に生活が不安過ぎると訴える。病気になってしまったら、即野たれ死にの未来しかない。そんな生殺しの地獄をお年寄りたちに突き付けているのが今の高市自民党だ。食料品の減税は、いつ始めるのかも分からないのに、二年で打切りと出口だけはさっさと決めた。日本列島を強く豊かにという高市政権に、年金生活者の生きる権利は、はなから排除。\r\n　今国会の予算を見れば、今の政府があなたを守らないのは明らか。そんな政府が、改憲をして、あなたを守ると思いますか。既に国民生活が超緊急事態なのに、一切放置の政府が守るわけがない。\r\n　主権者の皆さん、信を問う政治、正しい政治に変えるには、主権者自身が政治を見張り、うそを見破り、見極め、常に政治家たちを疑う力を持たなければなりません。\r\n　これ以上、愚かな改憲派の国会議員たちに踊らされて、武器を持てば安心だと踊らされて、私たちの国家予算が軍拡のために膨れ上がり、本来もっと話し合わなければいけない良識の府である参議院が、本当の緊急事態である例えば減税、例えば現金給付、例えばガソリン税ゼロ、まさしく日本国憲法二十五条の議論を全く無視することこそ、時間とお金の無駄でしかない。\r\n　また二十五条か、同じことを繰り返し発言する、テーマからそれたことを発言すると私をあざ笑う主権者たちも大勢いるだろう。問題の本質は何なのか。政府は二度と権力を濫用するな。常に全ての国民の暮らしを安定させ、誰一人飢えさせるな。そして、平和を守れ。ここから絶対にぶれずに、同じことを何百回でも言い続ける。\r\n　れいわ新選組は、永久に戦争を放棄する九条二項の削除も、自衛隊明記も、緊急事態条項追加による国会議員の居座りも、そして緊急政令による内閣の独裁も絶対に許さない。改憲自体、絶対に認めない。今ある憲法を守れ。\r\n　今後も憲法審査会を開くのであれば、まず何よりも、全ての国民生活を守る、憲法二十五条について、全ての国民の命、暮らしを守るために徹底的に議論しろ。\r\n　このことをお伝えして、終わりにいたします。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_017","order":17,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/17","speech_text":"○会長（長浜博行君）　以上で各会派の意見表明を終了いたします。\r\n　　　　─────────────"},{"speech_id":"122114183X00620260624_018","order":18,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/18","speech_text":"○会長（長浜博行君）　次に、日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。\r\n　発議者衆議院議員新藤義孝君から趣旨説明を聴取いたします。新藤義孝君。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_019","order":19,"speaker":"新藤義孝","speaker_position":"","speaker_group":"自由民主党・無所属の会","role":"question","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/19","speech_text":"○衆議院議員（新藤義孝君）　ただいま議題となりました自由民主党・無所属の会、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ及び参政党の共同提案による日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。\r\n　いわゆる憲法改正国民投票法につきましては、投票環境整備に関する事項は公選法並びとの考え方にのっとり、公選法の改正により行われた投票環境整備と同様の規定の整備を行う、いわゆる七項目の改正、これが令和三年に成立したところであります。\r\n　その際、附則において、令和元年の公選法の改正により行われた投票環境整備のための二項目について、国民投票法においても同様の規定の整備を行うよう、検討を加えて必要な法制上の措置等を講ずる旨の規定が設けられました。\r\n　また、令和四年にも、更に一項目について、投票環境整備のための公選法改正が成立しております。\r\n　こうした状況を受けて、令和四年に、これらの三項目について、国民投票法においても同様の規定の整備を行う国民投票法改正案が提出されましたが、令和六年の衆議院解散により廃案となっております。\r\n　本法律案は、この令和四年の国民投票法改正案と同一の内容の法案を再提出するものであります。\r\n　次に、本法律案の主な内容を御説明申し上げます。\r\n　第一に、平成二十九年の衆議院議員総選挙において、悪天候により離島から投票箱を運べなかった事例を踏まえ、安全かつ迅速な開票の観点から、開票日に近接して現地で開票所を設ける場合の開票立会人の選任に係る規定の整備を行うものとしております。\r\n　第二に、投票所の円滑な設置及び運営を図るため、投票立会人の選任要件を緩和するものとしております。\r\n　第三に、現在、ＡＭ放送の放送設備により行うこととされているラジオ放送による憲法改正案の広報のための放送について、基幹放送事業者におけるＡＭ放送のＦＭ放送への転換に伴い、ＦＭ放送の放送設備によっても行うことができるものとしております。\r\n　なお、この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行することとしております。\r\n　以上が本法律案の趣旨及び概要であります。\r\n　何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。"},{"speech_id":"122114183X00620260624_020","order":20,"speaker":"長浜博行","speaker_position":"","speaker_group":"立憲民主・無所属","role":"chair","speech_url":"https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114183X00620260624/20","speech_text":"○会長（長浜博行君）　以上で趣旨説明の聴取は終わりました。\r\n　本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。\r\n　　　午後二時二十分散会"}],"bills":null,"source":{"label":"国会会議録検索システム","url":"https://kokkai.ndl.go.jp/"},"disclaimer":"本アプリは非公式です。発言内容の確認は国会会議録検索システムの一次資料を参照してください。"}
